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とりねつ通信

とりねつ通信5

拝啓 貴社ますますご盛栄のこととお慶び申しあげます。
お客様の焼なまし(焼鈍)に関するご質問にお答えするために、第5号を発行いたしましたので参考にしていただければ幸いです。


熱処理Q&A


Q.溶接後の焼なまし温度と最大の処理寸法について。


A.溶接後に生じた内部応力を減らすために、組織を変えることなく適切な温度(600℃±50℃)へ加熱後、除冷(空冷)する熱処理。最大寸法は900W×900H×1200L。


  1. 応力除去なまし:冷間加工後に生じた残留応力を除去し、再結晶させる事により金属を軟化及び歪を少なくする為の熱処理。通常550℃~650℃の温度。
  2. 完全焼なまし:Ac3(変態点以上+50℃)を超える温度より除冷(25~40℃/hr)する熱処理。
  3. 軟化焼なまし:鉄鋼製品の硬さを所定の水準まで低下させる目的でAc1(725℃)変態点近傍の温度に加熱後除冷する熱処理。
  4. 低温焼なまし:残留応力の低減又は軟化を目的として、変態点以下で行う焼なまし。再結晶温度以下で行う場合もある。
  5. 拡散焼なまし:偏析現象による不均一性を、拡散によって低減させることを意図した高温の長時間焼なまし。
  6. 球状化焼なまし:パーライト中のセメンタイト又は網状セメンタイトを球状化させるための焼なましです。一般にAc1(725℃)温度の近辺で長く灼熱し除冷する。
  7. 中間焼なまし:冷間加工で硬化した鋼を軟化し、続けて行う加工を容易にする目的で、Ac1(725℃)以下の温度で処理後空冷する。

この他に等温焼なまし、光輝焼なまし、脱炭焼なまし等があります。


※疑問・質問等ありましたら、電話、メール、FAXにて問い合わせください。